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大学日本一のアルティメット部とIT企業が目指す未来 -学生選手×社員の交流から得たもの-
IT企業のアイルは2024年7月に、東京・國學院大學の体育連合会アルティメット部「TRIUMPH(以下トライアンフ)」のメインスポンサーに就任しました。
なぜ、IT企業が大学の運動部を支援する?そしてそのなかでも「アルティメット」?そもそも「アルティメット」とは?
そこには、夢を追って奮闘する大学生とともに自社も成長したいという思いと、このスポーツだからこそ惹かれた当社のルーツがあります。
今回は、一企業として大学運動部に支援することにした背景と、その活動から得ているもの、そしてアルティメットというスポーツ、2024年に初めて大学日本一に輝いた「トライアンフ」チームについて語らせてください。
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IT企業がアルティメット部のスポンサーに就任した背景
審判不在のフェアなニュースポーツ「アルティメット」とは
フライングディスク競技「アルティメット」は、7人からなる2チームが、フィールド内でパスによってディスクを敵陣に運ぶ、男女混合で競えるスポーツです。
国内の競技人口約5,000人のうち、約7割が学生といわれています。
同競技は審判が不在で、選手のセルフジャッジを採用する数少ないスポーツです。
身体接触は禁止で、相手を尊重した意見や注意、協議が求められ、初心者へは試合中のアドバイスが可能であるなど、主観や身体の大きさ、経験などによる不利を生まない「スピリット・オブ・ザ・ゲーム(選手のフェアプレーに対する責任感)」のうえで成り立つ、紳士で公平・公正なスポーツです。
一方で、野球の国内競技人口が100万人以上であることを考えても未だニュースポーツであり、競技のさらなる発展のためには、認知度の拡大や競技人口の増加などのミッションを抱えています。
ロサンゼルスオリンピックの種目からは惜しくも外れてしまいましたが、今後のオリンピック競技入りを大きく期待されています。
世界のなかでも日本人が活躍しやすいスポーツという見解もあるそうです。
國學院大學アルティメット部「トライアンフ」とのご縁
國學院大學のアルティメット部「トライアンフ」は、全国大学体育連合が認定する公式体育連合会です。部員数は約100名で、「アルティメット」の大学部活動として、トップクラスの規模を誇ります。
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実は、同チーム出身の社員が複数名、アイルで活躍しています。
部活動と活動資金の調達、さらに学業との両立はどの学生も悩むと思いますが、アルティメットも大会出場や遠征に費用が掛かり、同チームも多くの学生選手が部活動とアルバイトを両立しています。
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岩本 :「 アイルは、企業のバックサイドを支える人たちに光を当てたいという思いで活動しているので、こういったマイナースポーツに、困難な状況でも夢をもって取り組む学生にも通じるものを感じました。
クラウドファンディングで活動資金の調達をしているといった話を聞き、企業として何か手助けできないかと考え、協賛を決めました。
学生のうちに社会人と密に関わることで、選手の皆さんにとっても進路選択の参考にしてもらえ、会社としてもこういうIT企業があるということや、我々の思いを伝えられる良い機会になるとも考えています。
同チームは自分を含めOB社員が複数おり、私自身がチームのカラーや雰囲気をよく知っています。同チームにもアイルのことを知ってもらい、アイルの仕事に興味を持って入社を希望してもらえれば、ミスマッチのない新卒採用にもつながるかと思います。
協賛という形でアイルと『トライアンフ』の結びつきが強まることで、学生選手の活動支援と社会勉強、そしてアイルにとっても採用PRと、アルティメットというスポーツの支援活動を通じてアイルのスタンスの認知度拡大につながればと考えています」
我々アイルは、独立行政法人日本学生支援機構が発行するソーシャルボンドにも投資し、同機構が担う奨学金事業を支援しています。
これも、より幅広い学生の豊かな未来につながればという思いで決めたことです。
これから社会人になる学生を支えることが、ひいては日本企業の成長と、経済の発展にもつながると考えているからです。
今回も「トライアンフ」の応援活動やアイルとの交流を通じて、未来ある学生選手の旺盛な活動と心身の成長をサポートすることに加えて、私たちアイルメンバーも若いエネルギーに触れ、刺激を受けることで互いに成長できれば、単なる協賛に留まらない素晴らしい取り組みになると信じています。
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悲願の初全国優勝!優勝報告会で両者の関係をより強固に
その國學院大學アルティメット部「トライアンフ」が、2024年11月に開催された「全日本大学アルティメット選手権大会」で、みごと初優勝を果たし大学日本一に輝きました!おめでとうございます!
2025年1月、当社拠点である東京・神田の「BACKYARD TOKYO(バックヤードトーキョー)」に同チームをお招きし、大会報告と優勝の祝勝会を開催しました!
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同大会では、「オープン部門」(男性チーム)で準決勝では早稲田大学、決勝では中京大学とともに強豪チームに勝利し、悲願の初優勝を収めました!
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15年間監督を務められている、総監督の平川さん(同チーム2008年卒)
「アイルさん、ご支援を本当にありがとうございました!
今回アベック優勝はあと一歩で叶いませんでしたが、試合の結果以上に、メンバーが人として成長するということを目指して監督をしています。そして、その僕の目的は達成できているようにいつも感じています。
社会に出ると、どうしても1人で仕事をするなんてできないんです。誰かと仕事をしていくなかで、ときに意見がぶつかることだってあると思います。
学生のうちにそういうことも経験してほしいと思っています。この仲間とこれまで経験してきたことを、これからも忘れずに糧にしていってほしいです」
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バイスキャプテン(副キャプテン) 細谷さん
「入部してからずっと、勝たなきゃいけないと思ってきました。2年前に3位で敗退したとき、これだけやっても勝てないのか…と悔しくて、その思いが実って良かったです。
今年は連覇がかかっています。後輩たちはプレッシャーだとは思いますけど(笑)意地とプライドをもってがんばってほしいです。
そして、いろんな方から『ユニフォーム変わったよね!』と言っていただきました。『スポンサーがついてくれたんだよ!』とアイルさんのことをお伝えしながら、誰かに支援されながら運動しているという感覚を初めて噛み締めました。
アイルロゴを胸に闘うなかで、そのご支援いただいている事実が糧になっていました。これからも引き続きご支援のほど、よろしくお願いいたします」
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新キャプテン 相川さん
「今年も全国優勝を目標に掲げ、チーム自体のレベルアップとともに模範となるチーム作りをして、アイルさんはじめご支援くださる方々に感謝を伝えられればと思っています。今年度も精一杯努力します!ご注目をよろしくお願いいたします!」
アイルスポンサー就任後初の全国大会で悲願の初優勝。
アイルロゴを胸に全国のフィールドで果敢に闘い、結果を残してくださった皆さんに、アイルからサプライズをご用意していました。
当社デザインによる、チャンピオンTシャツのプレゼントです!
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「メインスポンサーとして、何か形にして祝福できれば」という思いで、急遽制作したTシャツ。
ユニフォームのカラーを取り入れた、豪華でクールながら馴染むデザイン!
背中にはアイルの企業ポリシー「FREE,LOVE&DREAM」も忍ばせ、互いのつながりと今回の喜びを形にすることができました。
社内の多くの意見を取り入れながら、ロゴのサイズ感など微調整を繰り返して完成しました。
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デザインを担当した、経営企画部 クリエイティブ企画課 大國(おおくに)
「長く着てもらえて、着ることが誇らしいと思えるよう、細部までこだわって悩みながら何案も考えました。連覇を目指してぜひ日々の練習で使ってください!」
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そして、副社長 岩本からは、アイルが会社として大切にしている思いをお伝えしました。
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同チームOBの社員からは、仕事に取り組む思いや、「トライアンフ」での経験の何がいきているかなどをお伝えし、聴いているチームの皆さんのキラキラとした眼差しが印象的でした。
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チームでの活動経験が、常に努力する姿勢にいかされています
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社会人として後輩にエールを贈る姿は、チームの皆さんの希望にもなったかと思います
最後に
両者の思いを伝え合い、大学運動部とスポンサー企業という立場で同じ喜びを分かち合うことのできた、あたたかい時間でした。
そしてその後の懇親会では、就職活動を前に真面目に相談をしてくれる選手もいらっしゃり、4年生として最後の学生生活を過ごす選手から、社会人になるにあたっての率直な不安・意気込みなどもお聞きできました。
スポンサー企業というとなんだか仰々しい響きですが…。
私たちは、大学生という自由な時間で無数の選択肢があるなかで、何かに打ち込んで自ら困難も経験しようとする姿勢と、しっかり結果を残して大人たちにも歓喜を与えてくれたがんばりを尊く感じています。
この先の可能性が無限大の若い力が、経済的な事情などで自由な選択をはばかれることのないように。
せっかくのご縁を大切に、私たちができることを探しながら、同チームの姿に私たち自身が一番元気づけられ、パワーをもらっています。
筆者自身、社会に出てから自信を失くしそうになるときもありますが、部活に仲間に勉強にと泣いて笑って駆け抜けた学生時代の青春を思い返し、あの頃の自分に恥じないようにと奮い立たせられる瞬間があります。
そして、青春時代を支えてくれた大人の存在は、生涯忘れない糧になるように思います。
これからも國學院大學アルティメット部「トライアンフ」の皆さんの夢が形になっていきますように。
同チームの活躍と、我々アイルの取り組みにぜひご注目ください!
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